~借金をした当時の状況~
- 【名前】斉藤直美
- 【性別】女
- 【年齢】24歳
- 【職業】フリーター
- 【住んでいる場所】宮崎県宮崎市
- 【借金額】70万円
- 【どこからお金を借りたか】モビット、カレッヂ
- 【借金の理由】生活費、交際費
・父の病気が原因でフリーターになり返済に困りました
私が借金をしてしまった原因、そしてそれの返済に困ることになった原因は、すべて自分の無計画さです。
なんとかなるだろうという甘い見通し、私がダメでも誰かが何とかしてくれるという甘い考え方をしていたが故に、最終的には自分の身体と心にダメージを負わせることになってしまったんです。
借金が絶対にダメだとは思いません。
車や家のローンなど必要なものはあると思います。
でも行き当たりばったりな借金だけは二度としないと心に決めています。
・学生時代の借金なんてすぐに返せると思っていました
そもそも私が最初に借金をしたのは、学生時代のことでした。
当時は地元からは離れたところで一人暮らしをしていて、親には学費だけを出してもらい、生活費はアルバイト代と奨学金から出していたんです。
でも就活や卒論の時期に時間が無くて働けなくなってしまい、特に貯金もしていなかった私はすぐに生活費に困ってしまいました。
そこですぐに誰かに相談するなりすればよかったのに、私は誰にも秘密になんとかしたいと考え、最初にモビット、そして次に学生ローンのカレッヂでカードローンの契約を結んだんです。
それから生活費等に困る度にちょこちょことお金を借り、大学を卒業するころには50万円ほどの借金になっていました。
でもその頃はたいした危機感はありませんでした。
正社員として就職が決まっていて、しっかりとボーナスももらえる会社で働くつもりでしたから、すぐに返済できると思っていたんです。
・父親の病気が原因でフリーター+遠距離恋愛に
ところが新卒で入った会社は、なんと半年で辞めることになってしまいました。
なぜかというと父親が病気になってしまったからです。
父親は私の在学中に、20年勤めた会社をリストラされました。
それから転職活動をするもうまくいかず、うつ病になってしまったんです。
私が幼いころから会社に尽くしていた人だったので、その会社に捨てられたのが辛かったんでしょうね。
父は行先を告げずに家を出ることも多くなり、母親が不安がるため、私も地元に帰ることになりました。
それから私も転職先を探しましたが、田舎の事なのでたいした仕事も見つからず、当分はフリーター生活をすることに。
おまけに大学時代から付き合っていた彼とは遠距離恋愛になってしまい、会うだけでも数万円の交通費がかかるような状態だったんです。
もちろん彼も交通費やデート代は一部負担してくれましたが、私に借金があることは話していませんでしたし、会えないと言うこともできず、お金はどんどん消えていきました。
借金の返済も、しばらくは正社員として働いた数か月のお給料を使っていましたが、すぐにどうにもならなくなりました。
だってアルバイトでの収入なんて、ひと月に4万円程度だったんですから。
働く時間を増やそうにも、すぐにシフトを変更してもらえるわけではありません。
数か月はじりじりとお金が減っていくのを待っていくだけという状態でした。
そしてつにいお金は足りなくなり、さらに追加で20万円ほど借りることになってしまったんです。
・返済に困ってバイトを掛け持ち→じんましんが出ました
そうしていよいよお金がない、借金の返済ができないとなったとき、アルバイトの掛け持ちを決めました。
父はまだ不安定で、夜に騒ぎを起こすこともあり不安でしたが、背に腹は代えられません。
それまでの早朝~昼過ぎのバイトに加えて、夕方~深夜の時間帯にも別のお店で働くことにしました。
ただし、実家暮らしですのであまり怪しい仕事はできません。
居酒屋とレンタルビデオ店、コンビニの掛け持ちです。
朝は6~9時にコンビニ、10~16時はレンタルビデオ店、17~22時で居酒屋で働きました。
23時頃に帰宅してそれから寝る準備をしつつ、彼氏とスカイプで話すという日課もあって、当時の睡眠時間は、毎日4時間くらいだったと思います。
毎日このスケジュールというわけではありませんでしたが、まる1日休みなのは月に4日程度でした。
その頃はまだ若かったこともあって、精神的にはそれほど負担を感じていませんでした。
家で父の憔悴した姿を見ているよりは良かったんです。
だけど身体は正直ですね。
この生活を続けて1年ほどしたころ、二の腕のあたりにじんましんが出てきました。
最初は虫刺されかな?と思っていたんです。
ところが翌日にはそれが全身に広がり、病院へ行かざるを得ませんでした。
じんましんって原因を特定するのは難しいそうですね。
私の場合も、食べ物かストレスか原因は分からないけれど、とにかく薬を塗りなさいと言われただけでした。
でも明らかな睡眠不足と過労が理由のひとつにはなるだろうということは自分でもわかっていたんです。
幸いその頃には、ひと月に返済しないといけない額もだいぶ減っていたので、少しずつバイトを減らし、また正社員になることを目指すことにしました。
・借金を完済した後に思ったこと
結局その後、私が借金を完済することができたのは、大学を卒業してから5年ほど経った後のことです。
地元では正社員になることはできず、フリーターをしながら父の様子を見守りました。
3年ほどしてやっと彼がうつ病状態から脱し、職についたため、また彼氏のところへ戻ることになったんです。
そしてその土地で契約社員として働きつつ借金を返していき、完済後に彼と結婚しました。
まだ奨学金の返済は残っていますが、彼に言えない借金はすべてなくして結婚できたことは本当によかったと思っています。
結婚後も私は働いていましたが、やっぱり収入はそれほど多いわけではなく、生活費は彼の給料に頼る部分も多かったので、その上でさらに借金まであったら、絶対にプロポーズを受け入れることはできなかったと思います。
私が借金をしたのは、自分の娯楽のためではなかったはずです。
そんなに派手な生活をしていた覚えてもありません。
でも、元がギリギリの状態で生活していると、少し何かが狂っただけですぐに普通の生活すら送れなくなるということを学びました。
たぶんお金の計算がへたくそなんですよね。
そして将来設計がすごく甘い。
今は一人だけの生活ではないので、少しずつ貯金を増やすことができるように、頭を使って生活するようにしています。
もう二度と借金のある生活には戻りたくないんです。