- 個人再生をするときに住宅ローン特則を利用して持ち家を残す方法とは?
- 個人再生で住宅ローン特則を使うのは偏頗弁済に当てはまらないのか?
- 個人再生で住宅ローン特則が使えない場合とは?
など気になることがあると思います。
そこでこの記事では個人再生の住宅ローン特則について詳しく説明していきます。
1.個人再生で住宅ローン特則を使えば持ち家を残すことができる?
個人再生では、住宅ローン特則(住宅資金特別条項)を利用することで、住宅ローンを除いた借金を減額することができます。
住宅ローンを個人再生の対象外とすることで、個人再生をしても銀行に家を没収されずに済みます。
住宅ローン以外のカードローンや消費者金融などの借金を個人再生で減額することができるので、毎月の返済額がかなり楽になると思います。
ただ注意したいのは、住宅ローン特則を使う場合には、住宅ローンの借金を減らすことができません。
住宅ローンは残り全額を返済する必要があるので、本当にそれでいいのかをしっかりと考えた上で決めてください。
2.個人再生で住宅ローン特則を利用した場合のメリットとは?
個人再生で住宅ローン特則を利用することで、住宅ローンを対象外にして家を守ることができるというのが大きなメリットになります。
しかし、住宅ローン特則にはこれ以外のメリットもあります。
- 滞納している住宅ローンの返済は、3年間の分割払いで返済できる
- 抵当権を行使されて競売手続きが開始していても、止めることができる
- 住宅ローンの返済期間を最大10年間延長できる
- 個人再生の返済期間(3年間)は元本や利息の返済を待ってもらえる
などの効果があります。
個人再生で住宅ローン特則を利用しても、住宅ローンの借金額は減らすことができませんが、返済計画をリスケジュールすることができます。
住宅ローン以外の借金の返済が厳しい場合には、住宅ローンの返済額を減らすことで対応することができます。
いずれにしても、個人再生で家を守るためにいろいろなメリットがあると思ってください。
利用するために条件付きのものもありますが、利用できるかどうかについては弁護士に聞くのが早いです。
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3.個人再生で住宅ローン特則を利用するための条件とは?
個人再生で住宅ローン特則を利用するためには、いくつかの条件があります。
どんな家やマンションでも住宅ローン特則が使えるわけではないので、注意してください。
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細かい条件を紹介しましたが、基本的に普通の住宅ローンであれば、住宅ローン特則を利用できると思って大丈夫です。
ただ注意したいのは「6」「7」の条件です。
保証会社の代位弁済があってから6か月以内に手続きを行う必要があるので、住宅ローン特則を利用して個人再生を行いたい場合には、早めに弁護士に相談することをお勧めします。
・住宅ローンの借り換えを行った場合でも住宅ローン特則を利用して個人再生はできるか?
住宅ローンは家を買う時に組むものですが、その後金利が安いところで借り換えを行うこともありますよね。
住宅ローンの借り換えの場合、借金のための借金なので、住宅ローン特則が認められないのでは?と思うのも不思議ではありません。
しかし、その借金は家のための借金なので、住宅ローン特則は認められています。
大事なのは「何のための借金なのか」ということなので、形式には関係なく、家のための借金であれば住宅ローン特則を利用することができますよ。
・自宅を店舗や事務所としても使っている場合でも住宅ローン特則を利用して個人再生はできるか?
住宅ローン特則はすべての不動産に利用することができるわけではありません。
居住する家を守るためのものなので、店舗や事務所として使っている不動産に対しては住宅ローン特則を利用することができません。
しかし、自宅の中に店舗や事務所がある場合は住宅ローン特則を利用して個人再生を行うことができる場合もあります。
例えば
- 1階部分が店舗になっていて、2階3階が居住スペースになっている場合
- 家の中の2,3部屋が事務所として機能している場合
など、一部が店舗や事務所となっている場合は、住宅ローン特則を利用することができます。
厳密に定義すると、家の半分以上が居住スペースになっている場合は、住宅ローン特則を使えます。
細かい見極めはケースバイケースになるので、実際に利用できるかどうかについては弁護士に聞いてみてください。
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4.個人再生で住宅ローン特則が使えない場合とは?
・家に住宅ローン以外の抵当権が設定されている場合
通常住宅ローンを借りる場合には、銀行は家を担保にしてお金を貸します。
この権利を、抵当権と言います。
住宅ローン以外のローンを組むとき、お金を借りるときに、家を担保にすることがあります。
その場合は、住宅ローン特則を利用することができません。
家に住宅ローン以外の抵当権が設定されていると、個人再生を行った場合に担保となっている家を処分されてしまうのです。
住宅ローン特則はあくまで“住宅ローン”が特則なので、その他の借金については通常通りに担保となっている家を処分してしまうのです。
住宅ローン以外で家を担保にしている場合は、住宅ローン特則使えないと覚えておきましょう。
・滞納後に連帯保証人が返済してしまった場合について
親や親戚などに連帯保証人を依頼した場合、住宅ローンの返済が滞った時に代わりにローンを支払ってくれる場合があります。
とはいっても、その借金を連帯保証人に返済しないというのも関係が悪化しますよね。
連帯保証人は、住宅ローンを代わりに返済すると、金融機関が持っていた抵当権やそのほかの権利を使えるようになります。
このことを法定代位と言います。
法定代位が行われると、住宅ローン特則を利用して個人再生を行うことができません。
というのも、連帯保証人の多くは、分割でゆっくりと返済されるよりも少しでも早く肩代わりしたお金を回収したいという人が多いからだと言われています。
連帯保証人への借金の返済は、自分で交渉をして、しっかりと返済していくようにするようにしましょう。
まとめ
住宅ローン特則は使える場合と使えない場合が細かく決まっています。
結構複雑だったりするので、素人の個人再生の手続きは非常に面倒ですしミスも起こりやすいです。
なので、住宅ローン特則を利用したいと考えているのであれば、弁護士に相談をして個人再生を行うことをお勧めします。
とはいえ、いきなり弁護士に相談するのはハードルが高いと思います。
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利用したからと言って必ず依頼しなければいけないわけではないので、試しに使ってみることをお勧めします。
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