相続放棄はどこまですべき?相続権が移る範囲や相続順位を解説!

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  • 相続放棄で相続権が移る範囲はどこまで?
  • 多額の借金がある場合、相続放棄はどこまで行えばいいのか?
  • 相続放棄をした場合、相続順位はどうなっているのか?
  • 相続放棄をして親戚に迷惑をかける場合はあるのか?
  • 相続放棄をしたら、相続順位に従って通知をする必要があるのか?

など気になることがあると思います。

そこでこの記事では相続放棄で移る相続権の範囲について詳しく説明していきます。

1.相続順位とは?どこまでの人が相続放棄しなければいけない?

亡くなった人に多額の借金がある場合、相続放棄を選択することになると思いますが、「どの範囲の人が相続放棄をしなければいけないのか?」という疑問がありますよね。

「妻や子供が相続放棄した場合は?」
「親に遺産が渡ることはあるの?」
「兄弟姉妹はどうなるの?」

などなど様々な疑問がわくと思います。

その時にポイントとなるのが「相続の順位」です。

順位対象者補足
第一順位配偶者離婚している場合を除き、配偶者は常に相続人となります。
第一順位直系卑属子供(子供が亡くなっている場合は孫)
第二順位直系尊属両親(配偶者と子供がいない場合)
第三順位兄弟姉妹兄弟とその子供(配偶者と子供と親がいない場合)

 

まず基本的なことから説明していきます。

最初に相続権があるのは、第一順位である配偶者と子供だけです。

特に何も手続きをしなければ、配偶者と子供は相続権があります。

 

しかし、結婚をしていない場合には、配偶者や子供がいないですよね?

その場合には、第二順位である親が相続権を持つことになります。

さらに親がすでに亡くなっているという場合には、相続権は誰に移るのかというと第三順位の兄弟姉妹となります。

基本的にはこの流れがあると思ってください。

 

相続放棄をする場合には、該当する場合に手続きを行う必要があります。

2.相続放棄をすると相続権はどこまで移るのか?相続放棄すべき人は?

遺産がマイナスの遺産(借金など)が多い場合は、相続放棄を選択することになりますよね?

先ほど説明したように相続には順番が決まっているのですが、相続放棄をする場合、その人は最初から相続権がなかったという扱いになります。

例えば、父親が亡くなり、配偶者と子供が相続放棄をした場合、配偶者と子供がいなかったという場合を想定して、相続権が誰に移るのかを考えることになります。

この場合だと、父親の両親に相続権が移ります。

父親の両親が相続放棄をしたり、すでに亡くなったりしていた場合には、第三順位である父親の兄弟に相続権が移ることになります。

つまり、借金があって相続放棄をする場合には、第三順位の兄弟姉妹まで相続放棄をする必要があります。

このように割と広範囲に相続権が移っていくので、もしも相続放棄をする場合には、相続放棄したことを親や亡くなった人の兄弟にも伝えるようにしましょう。

・孫や甥・姪も相続放棄する必要があるのか?

孫や甥・姪の親が生きていて相続放棄の手続きをするのであれば、相続放棄は必要ありません。

例えば、自分の父親が亡くなった時、自分が相続放棄の手続きをするだけで大丈夫です。

相続放棄をすれば相続人ではなかったことになるので、その子供も相続権はなくなります。

ただし、例外として相続放棄が必要な場合もあります。

それは孫や孫や甥・姪の親がなくなっている場合です。

その場合には孫や甥・姪はすでに亡くなっている親の代わりに相続することになります。

なので、相続放棄の手続きが必要になります。

3.相続放棄をしたら後順位相続人に通知をする必要があるのか?

相続放棄をしたとき、勝手に後順位相続人に通知や連絡がいくわけではありません。

例えば、配偶者や子供が相続放棄をしたとき、役場や裁判所などから両親に連絡がいくわけではないということです。

なので、もし相続放棄をしたのであれば、後順位相続人にしっかりと伝える必要があります。

※相続放棄をしたことを伝えるのは義務ではありません

相続放棄ができる期限は「自分が相続人だと知ってから3か月」となっているので、万が一連絡をしなかったからと言って、相続人がいきなり借金を背負うことにはなりません。

ただ借金がある場合には、債権者から相続人に連絡が届く可能性があります。

いきなり「借金の返済をしろ」と要求されるとビックリすると思います。

なので、相続放棄をしたのであれば、きちんと後順位相続人に連絡をすることをお勧めします。

まとめ

簡単にまとめましたが、人によっては正確な判断が難しい関係があるかもしれません。

複雑な家族構成だと、誰に相続権が移るのか分かりにくいですからね。

素人判断で決めてしまうと、親戚に借金を背負させることにも繋がるので、よく分からない場合は専門家である弁護士に相談するのが一番でしょう。

また全員が相続放棄をする場合には、まとめて行えば手続き費用を安くしてくれる場合もあります。

借金だらけの遺産の場合にはまとめて相続放棄することをおすすめします。

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